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フェアルーンコレクション
2018.05.31 Thursday | category:インディーゲーム
『フェアルーン』シリーズをまとめた『フェアルーンコレクション』が Nintendo Switch と Steam でリリースされました!
今作では主に監修という形で参加させていただいたのですが、なんだかんだでオリジンやブラストの素材を作ったりと、思っていた以上にガッツリ関わらせていただいた部分もあります。
■フェアルーン
2013年にスマホ版をリリース。「売れなくてもいいから、自分が作りたいものを悔いのないように思いきり作ろう」と思って作ったゲームです。おかげさまで2014年に3DS版、2016年に PS Vita 版がフライハイワークスさんよりリリースされ、2017年の『神巫女 -カミコ-』へと繋がるきっかけになりました。『フェアルーンコレクション』では PS Vita 版をベースに移植をしつつ、振動に対応してたり、スクロール後の硬直時間を減らしたりと、いろいろ手を加えています。さすがに今見ると古く感じる部分もありますが、まあ、もともとレトロテイストなゲームなので…。
■フェアルーン2
2016年に3DS専用としてリリース。3DS版は「常に下画面にマップが表示されている」ことを前提に作ったので、『フェアルーンコレクション』ではマップの表示方法に難航しました。諸事情でフィールドが無駄に広いのですが、3DS版よりも画面が大きくなったので「見切れて見逃す」ことは少なくなったかと思います。光のエフェクトが綺麗になっていたり、BGMの音質が良くなっていたりと、開発当時に意図していた画と音の『フェアルーン2』をようやくお届けできました。
■フェアルーンオリジン
2009年に作ったブラウザゲームの『元祖フェアルーン』です。ガラケーでも動くように作っていたのでボリュームは少ないのですが、その後の『フェアルーン』シリーズに引き継がれている要素がいろいろ入っていて、ちょっとした謎解きゲームとして楽しめるかと思います。今回はブラウザゲームをそのまま移植するのはさすがに厳しいと判断し、グラフィックを『神巫女 -カミコ-』風に描き直し、BGMをアレンジし直して収録しました。
■フェアルーンブラスト
『フェアルーンコレクション』を開発していただいたエスカドラさんからの提案で、軽めのシューティングを単独タイトルとして収録することになりました。僕の方からは「2分間のスコアアタック」「敵は早回し」「敵のスコアは出現後が満点で徐々に減っていく」というベースになる部分をお伝えし、それを元に内容を広げていってもらいました。『神巫女 -カミコ-』のキャラが自機として登場しているのは作者が同じだから…ということで。
ちなみに「異世界の少女」と「ヒノメ」の関係は、もともと『神巫女 -カミコ-』に隠しキャラとして「異世界の少女」を出そうと考えていた時、やっぱり最初から3キャラ使えた方がいいよなーと思って「異世界の少女」の名前を「ヒノメ」に変更し、プレイヤーキャラとして登場させたというのが真相です。『神巫女 -カミコ-』で見れる「ヒノメ」のプロフィールの「二人の姉」というのは、『フェアルーン2』の「プロトタイプ」と「希望の少女だったもの」の名残です。
そんなわけで、気になった人はDLしていただけると嬉しいです。もしくは一口1,000円のクラウドファンディングだと思ってDLしていただければ、新作ゲームの開発費として活用させていただきます。
→『フェアルーンコレクション』のサイト
今作では主に監修という形で参加させていただいたのですが、なんだかんだでオリジンやブラストの素材を作ったりと、思っていた以上にガッツリ関わらせていただいた部分もあります。
■フェアルーン
2013年にスマホ版をリリース。「売れなくてもいいから、自分が作りたいものを悔いのないように思いきり作ろう」と思って作ったゲームです。おかげさまで2014年に3DS版、2016年に PS Vita 版がフライハイワークスさんよりリリースされ、2017年の『神巫女 -カミコ-』へと繋がるきっかけになりました。『フェアルーンコレクション』では PS Vita 版をベースに移植をしつつ、振動に対応してたり、スクロール後の硬直時間を減らしたりと、いろいろ手を加えています。さすがに今見ると古く感じる部分もありますが、まあ、もともとレトロテイストなゲームなので…。
■フェアルーン2
2016年に3DS専用としてリリース。3DS版は「常に下画面にマップが表示されている」ことを前提に作ったので、『フェアルーンコレクション』ではマップの表示方法に難航しました。諸事情でフィールドが無駄に広いのですが、3DS版よりも画面が大きくなったので「見切れて見逃す」ことは少なくなったかと思います。光のエフェクトが綺麗になっていたり、BGMの音質が良くなっていたりと、開発当時に意図していた画と音の『フェアルーン2』をようやくお届けできました。
■フェアルーンオリジン
2009年に作ったブラウザゲームの『元祖フェアルーン』です。ガラケーでも動くように作っていたのでボリュームは少ないのですが、その後の『フェアルーン』シリーズに引き継がれている要素がいろいろ入っていて、ちょっとした謎解きゲームとして楽しめるかと思います。今回はブラウザゲームをそのまま移植するのはさすがに厳しいと判断し、グラフィックを『神巫女 -カミコ-』風に描き直し、BGMをアレンジし直して収録しました。
■フェアルーンブラスト
『フェアルーンコレクション』を開発していただいたエスカドラさんからの提案で、軽めのシューティングを単独タイトルとして収録することになりました。僕の方からは「2分間のスコアアタック」「敵は早回し」「敵のスコアは出現後が満点で徐々に減っていく」というベースになる部分をお伝えし、それを元に内容を広げていってもらいました。『神巫女 -カミコ-』のキャラが自機として登場しているのは作者が同じだから…ということで。
ちなみに「異世界の少女」と「ヒノメ」の関係は、もともと『神巫女 -カミコ-』に隠しキャラとして「異世界の少女」を出そうと考えていた時、やっぱり最初から3キャラ使えた方がいいよなーと思って「異世界の少女」の名前を「ヒノメ」に変更し、プレイヤーキャラとして登場させたというのが真相です。『神巫女 -カミコ-』で見れる「ヒノメ」のプロフィールの「二人の姉」というのは、『フェアルーン2』の「プロトタイプ」と「希望の少女だったもの」の名残です。
そんなわけで、気になった人はDLしていただけると嬉しいです。もしくは一口1,000円のクラウドファンディングだと思ってDLしていただければ、新作ゲームの開発費として活用させていただきます。
→『フェアルーンコレクション』のサイト
神巫女 -カミコ-
2017.04.19 Wednesday | category:インディーゲーム
Nintendo Switchで『神巫女 -カミコ-』が配信されました。今回は、その開発裏話的なものを書ける範囲で書いていきたいと思います。
〓〓〓 プレゼン
2016年某月。所用でフライハイワークスさんと会う機会があり、手ぶらで会うのもアレなので前日にプレゼン用のダミー画像を作成して持って行く事にしました。それがこの画像。
▲方向性としては『フェアルーン2』のグラフィックから黒フチを削除した物。
この時点で『神巫女』というタイトルとSPを使って封印を解くなどの大まかなシステムは考えていました。そして某所の喫茶店で「こんなの描いてみたのですが、どうでしょう?」とプレゼン。見せたその日に開発がほぼ決定するあたり、いつもながらフライハイワークスさんのフットワークの軽さには驚かされます(笑)。
〓〓〓 スタッフ
『神巫女』は開発期間をあまりかけれない事情があったため、いつもは僕がやる仕事のいくつかを外部のクリエイターさんにお願いすることにしました。BGMはパンサウンドのみそかさん(@misoka_panipum)、プレイヤーセレクトのキャラのドット絵はシロスさん(@shin_shiros)、ゲーム内のセリフの監修はイチマルさん(@1o3)。今まで基本2人ぐらいでゲームを作っていたので、僕的には初の大所帯です。
〓〓〓 アーケードライク
前述の通り『神巫女』は開発期間があまりありませんでした。そのため「少ないリソースで短時間で繰り返し遊べるゲーム」というのが現実的な落としどころです。となると、真っ先に浮かぶのがゲームセンターのゲーム。高校のころは学校帰りにスーパーの最上階にあるゲームセンターで『ワルキューレの伝説』や『ダークシール』で遊びまくっていました。そんなこともあり、当時のアーケードゲームの雰囲気が感じられるゲームデザインにしようとステージクリア型のゲームに決定。固定ルートだと「繰り返し遊べる」という部分が弱いので、ある程度自由に動けて探索する楽しみがあるマップに。スコアアタックだと最大スコアの理論値が計算できてしまうのでタイムアタックをメインに。また、タイムアタックだとザコ敵を倒す意味が薄くなるので、ザコ敵を倒してSPをゲットし、そのSPを使ってギミックを作動させるという仕様に。マップを探索し決められた数のターゲットを破壊するとボスと戦えるようになる仕様などは、うっすら『グラナダ』影響かなと。とまあ、このような感じで『神巫女』はアーケードライクなゲームへとなっていきました。
▲『ワルキューレの伝説』『ダークシール』『グラナダ』
〓〓〓 BGM
みそかさんへのBGMの発注は「FM音源+PSGで、それを古さを感じさせない今風の良い音で!」でした。メロディに関してはかなり方向性を絞ってお伝えしたので最初からほぼバッチリな物が上がって来たのですが、FM音源の音色の部分がなかなか決まらなくて大変でした。主なリテイク内容は「良い音過ぎるのでゲーム画面が負けてしまいます」とか「もっとPSG多めで」とか「ゴージャス過ぎるのでシンセパッドを外してください」とか「ドラムがリッチ過ぎるので初期のPCM音源みたいな音で」とか。そんなディレクションをみそかさんが上手く汲み取ってくれて『神巫女』の懐かしくて新しい音のBGMができあがりました。
〓〓〓 プレイヤーセレクト
アーケードゲームと言えば画面にでっかいキャラが並んだプレイヤーセレクト画面が華です。その部分を今回はシロスさんにお願いしました(シロスさんに取り次いでくれた校長(@sn630)ありがとう!)。シロスさんとは以下のような流れで作業を進めて行きました。
(1)
僕が描いたラフデザイン。この時点で巫女じゃないのはご愛嬌。制服+大剣+ツノなのはシルエット的に良い感じになりそうだったので。カラーはマップに馴染まないのが大前提。あと、動いている部分が分かりやすいよう手足を紺色に。
(2)
ラフを元にシロスさんが最初に起こしたドット絵。ずいぶんやわらかい雰囲気に!僕がどう反応するかを伺ってる感がドット絵から垣間見えるのが楽しかったです(笑)。
(3)
シロスさんのドット絵を僕が修正した物。アンチエイリアスを無くし、お腹の露出を軽減。
(4)
再びシロスさん。シロスさんのアイディアで手首やスカートに白ラインでアクセントを追加。いつものシロスさんとは違うタッチのドット絵だったのですが、難なく対応してくるあたりはさすがです。これで方向性が決まったので、残りのウズメとヒノメはサクッと完成。
〓〓〓 セリフ
舞台は(一応)古代日本という設定なので、オープニングとエンディングのセリフはそれっぽい言い回しにしたいなぁと思っていました。ただ、そっち方面の知識があまり無かったので、そういうのに詳しそうな人は・・・と思い当たったのがイチマルさん。時代劇などで使われている言い回しを取り入れたり、セリフの監修以外にも固有名詞のアイディア出しなども協力していただいたりと、『神巫女』っぽさのアップに貢献していただきました。
〓〓〓 プログラム
プログラムは『1-Bit Rogue』を一緒に作ったカンさん(@Kan_Kikuchi)。今回はプログラマ主導の方が早そうな部分はできるだけお任せしようと思い、グラフィックと「だいたいこんな感じで」という短いテキストを渡して自由に組んでもらうことにしました。そしてできた物を見ながら調整していき完成させる、という流れ。とりわけアクション部分などはプログラマさんの感性にお任せした方が早くて良い物ができるなと改めて思いました。この調子で次回作『ピコンティア』もお願いします!
〓〓〓 スペシャルサンクス
なんと言っても『神巫女』を作るきっかけになったのは、はちのすさん(@HACHINOS_)です。以前、京都のイベントではちのすさんの『The Souls of Yore』をプレイさせてもらったときに「こういう表現もあるんだ・・・」と感動しました。その後、はちのすさんがTwitterでリツイートしている海外のドット絵や、運営されているブログの『これから来る!! 超絶クオリティなドット絵見下ろし型アクションゲーム16作』などを見たりして『神巫女』はフチ無しドット絵で行こうと決めました。はちのすさんが居なければ『神巫女』はもっさりした黒フチドット絵ゲームだったかもしれません(笑)。
▲スクショは『The Souls of Yore』の進化版である『SOULLOGUE』
〓〓〓 ダウンロード!
そんなわけで、気になった人は遊んでみてください。
ニンテンドースイッチ ダウンロード専用ソフト
『神巫女 -カミコ-』発売中!
フェアルーン2の作り方 #10
2016.09.14 Wednesday | category:インディーゲーム
〓〓〓 東京ゲームショウ2015
去年の話。
「東京ゲームショウ2015に『フェアルーン2』の体験版を出しませんか?」とフライハイワークスさんから打診が合ったのが2015年の8月20日ごろ。ゲームショウが9月17日からだったので『体験版』の開発期間は1ヶ月弱。今までうららワークスさんの「とりあえず全体を通して歩けるようにしてから、イベントを実装していく」という方針で作っていたのを、「スタート地点からシナリオに沿ってイベントを作り込んでいき、問題点を見つけていく」という方針に変更してもらう良い機会ということもあって、二つ返事でOK。どのみち、この1ヶ月で体験版が作れないようであれば、そもそも進捗自体がヤバイということなのでここはもう作るしかありません。
ちなみに体験版を作り始める前までは10月にアルファ版、11月にマスター提出という予定でした。
〓〓〓 作り込む
8月末の時点では前述通り「とりあえず〜」状態で、マップがほぼ全部入っていて、特定の座標に行けばアイテムは入手できるけど仕掛けやイベントは実装されてないという状態でした。なので、ここからは僕が仕掛けやイベントのアニメーションを作り込んでいき、うららワークスさんに渡して実装してもらうという作業をしていく流れに。イベントは使い回しができる物もあるので、1つ作れば他のイベントも自動的に完成するだろうということもあり、ここから一気に開発が進むはずでした。
えーと、「はずでした」というのは、実際に1つのイベントを実装すると、他のイベントがバグるという状況が発生し、イベントを実装するたびに全イベントをデバッグ、そこで見つかったバグを修正すると、さらに他のところでバグが発生・・・という、1歩進んで2歩下がるという状態がしばらく続いたためです。ただ、体験版の実装範囲は「ミドリの妖精を助けるまで」だったので、徐々にバグは減っていき、ゲームショウの3日前には何とか遊べるレベルになりました。
〓〓〓 予定が未定に
東京ゲームショウの後からは、体験版に引き続き、シナリオに沿って作り込んでいくやりかたで進めてもらうことにしました。これだと「実装されているシナリオ=完成度」になるので僕にも進捗が把握しやすくなり、また、技術的にできない処理などの代替案も早いうちに出す事ができるようになりました。
この方法で、とりあえず「ミドリの草原」の実装を進めてもらったのですが、実装が終わったのが12月。ここで改めてスケジュールを計算しなおすと、50画面分の実装に約2ヶ月かかったことになり、残りの実装にかかる期間をざっくり計算してみると早くて7ヶ月。ラスボス戦も含めると僕の中では2016年の6月までかかるのではという結果に。しかし、うららワークスさんの話だと2016年の3月ぐらいには何とかなる・・・というか何とかしたい、みたいな感じだったので、ひとまずそこを目標に進めることにしました。
〓〓〓 待ちのターン
10月以降、ROMのチェックはだいたい10日に1回で、チェックしてフィードバックを返したらまた10日ぐらい待つ感じのサイクルでした。僕の作業は年内リリースの予定で進めていたので、すでにエンディング以外の素材はほぼ完成しており、特に急ぎでやることは無い状態でした。でも、さすがにこの状態で来年の3月まで待つのはアレなので、何かやることはないかなと考え「そうだ!マップチップを作り直そう!」という結論に。
先にエンディングを作ってもよかったのですが、今エンディングを作るより、来年の3月にエンディングを作った方がクオリティが高い物ができるのは明白だったので、この時点でエンディングの作業は除外。というわけで、全マップチップを見直し、手を加えていく作業をやっていくことにしました。
1日12時間ぐらい作業をすると、意外とすぐに終わるもんですね。
そんなわけで、次に何か無いかなと思い、いろいろ見直したところ今度は「ラスボスを作り直そう!」という結論に。
ラスボスの実装は早くても来年の2月ぐらいになるだろうから、この時点で全く新規のラスボスに差し替えてもプログラム的には問題は無いだろうということで、既に作ってあったラスボスを破棄し、全く別物に作り直すことにしました。
ついでにラスボスのBGMも倍の長さに延ばし、おまけにラスボス戦の主人公のグラフィックも全部描き直したりしました。
ちなみに、これがボツになったラスボスです。この本体プラス光の羽根などのエフェクトが付いていました。シューティングさせる気満々ですね。
↓
その他、全BGMの音質を調整したり、新規BGMを追加したり、UIの色味を調整したりと、やれることをひたすらやっていってので、リリースを楽しみにされていたユーザーのみなさんには本当に申し訳ないと思いつつ、この「待ちのターン」のおかげでかなりクオリティの底上げが出来たのは間違いありません。
〓〓〓 まだ待ちのターン
2016年3月、とりあえず一通りクオリティアップができたかなという状態になりました。進捗は「アオの神殿」を実装中といったところです。この時「やっぱり6月ぐらいになりそうだな、もしかしたら8月にずれこむかも・・・」と、おぼろげに思っていました。なので、宣材用に主人公のイラストを描いたり、新規のゲームの企画をまとめたりして『フェアルーン2』の後の予定を立てておくことにしました。
で、5月ぐらいにうららワークスさんから衝撃的な事実を打ち明けられてヒャーッ!ってなるのですが・・・(笑)。
〓〓〓 そして完成!
なんだかんだでバタバタして、どうにか2016年7月13日にリリースできました!
もう、最後はバタバタしすぎててblogには書けません!!
以上!!!
9月現在、実はまだ『フェアルーン2』の作業は続いていたりします。海外版とかもあるので、もろもろの作業が終わるのは10月ぐらいでしょうか。ここまで含めると2年近くのプロジェクトになってしまいました。さすがに時間をかけすぎだなと反省しつつも、この環境でどうにかベストな物に仕上がったと思っています。
そんなわけで、フライハイワークスさん、うららワークスさん、eショップで購入していただいたユーザーの皆様、本当にありがとうございました!気になってるけどまだ買ってないという方は・・・前向きに検討していただけると嬉しいです!
本当はもっと書きたいことがあったのですが、そろそろ違うゲームのことも書きたいので『フェアルーン2の作り方』はこの辺でひとまず終了・・・というこで!
(終わり)
ニンテンドー3DSダウンロード専用ソフト
『フェアルーン2』発売中!
フェアルーン2の作り方 #9
2016.09.01 Thursday | category:インディーゲーム
〓〓〓 ランドマークを設置する
Wikipediaによるとランドマークとは以下のような物らしいです。
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陸標、灯台、鉄塔のような土地における方向感覚の目印になる建物、国、地域を象徴するシンボル的なモニュメント、建物、空間を意味する。また、広い地域の中で目印となる特徴的な自然物、建物や事象も含まれる。
================
『1』でもランドマークは意識して設置していたのですが、『2』ではマップが広くなったため『1』以上に意識して設置しました。明らかにランドマークな物からそれとなくランドマーク的な物まで、いろいろ設置してあるのでその一部を紹介したいと思います。
■門系
見つけるとくぐりたくなる門。くぐらせることでプレイヤーを誘導しています。
■通路系
同じ下方向に続く道でも、右側を「橋」にすることで、どっちに行ったか覚えやすくしています。
■灯台系
見落としがちな通路などには、目立つオブジェクトを設置してプレイヤーが気付くようにしています。
■パンくず系
その先にある物と関連する物をちょっとずつ見せて、辿っていくと目的地に着く感じのやつです。
この他にも地形自体が特徴的でランドマークになっている場合や、見たまんま大きめのオブジェクトがドンッと設置されていてランドマークになっているところなどもあります。
これらが全部上手く機能しているかどうかは別として、ランドマークは設置する事でユーザーを誘導しつつ画面がにぎやかになるという一石二鳥な手法です。ただし工数は増えます。
〓〓〓 拡大ドット絵で奇麗なドット絵を描く方法
ドット絵についての記事で書き忘れていたことが1つありました。『フェアルーン』のように色数も少なく、しかもドットを拡大して表示するタイプの場合、どうしてもドットのカクカクが目についてしまいます。では、『フェアルーン』はどうやってその辺を回避しているかというと、実は「ドットが得意な絵」を多く使う事でドットのカクカク自体をデザインとして取り入れています。
■直線・直角を使う
『2』のマップチップを見ていただくと分かると思いますが、直線と直角を多用しています。ドット絵は小さい四角の集まりなので、当たり前ですが曲線よりも直線と直角の組み合わせの方が奇麗に描くことができます。なので、地面の模様や壁の文字、建築物などはほとんど直線で構成されています。
■ドット絵 in ドット絵
例えば『緑の草原』の花。四角いですよね?
ドット絵が得意な絵の中にもう1つ矩形というのがあります。改めて言うのもあれですが、ドット絵は四角を描くのがすごく得意です。16x16ドットの中、少ない色数で丸い花を描こうとすると、曲線を表現するためにある程度の大きさが必要となりますが、割り切って2倍に拡大した矩形で構成してしまえば意外とコンパクトに収まります。
また、地面の模様や崖などを見てもらうと気が付くかもしれませんが、そこにも2倍に拡大した矩形が多用されています。16x16ドットのマップチップに8x8ドットのグラフィックを入れ込んでいる感じ、まさに「ドット絵 in ドット絵」です。
レトロテイストのドット絵の場合、低解像度のグラフィック内にさらに低解像度のグラフィックを混ぜても、不思議とあまり気になりません。ただ、これをやるには全体的にディテールを描き込まず、最初から直線・直角を多用した絵作りをしておかないと「ドット絵 in ドット絵」の部分が浮いてしまう場合があります。
マップやドット絵に関してはだいたい書けたと思います。また何か思い出したら書くかもしれませんが、とりあえず次回は丁度1年前の東京ゲームショウ2015に出展した『2』の体験版ROMのバタバタについて書こうと思っています。
(続く)
ニンテンドー3DSダウンロード専用ソフト
『フェアルーン2』発売中!
フェアルーン2 ニンテンドー3DSでリリース!
2016.07.20 Wednesday | category:インディーゲーム
7月13日に『フェアルーン2』がニンテンドー3DSでリリースされました!
制作中はいろいろありましたが、最終的には現状の環境で作れるベストの物にすることができたと思っています(欲を言ったら切りが無いので・・・)。
ドット絵とチップチューン、テキストによるヒントがほとんど無い謎解き、80年代後半を彷彿させるレトロテイストのアドベンチャーRPG。もし、これらの中でちょっと気になるな・・・ってところがありましたら遊んでみてください。
今の時代にこんなタイプのゲームを作ってリリースできるという機会を与えてくださったフライハイワークスさん、ありがとうございます!
→フェアルーン2のサイト