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探索型アクションゲームのマップの作り方 その1
今『トランシルビィ』というサイドビューの探索型アクションゲームを作っているのですが、それのマップを作るときに思ったことをまとめていきたいと思います。なにしろサイドビューのアクションを作るのは初めてなので、いろいろ基本的なことの発見がありまくりです。
※記事中の例は説明用に作ったもので『トランシルビィ』とは直接関係ありません。



(1)パワーアップの順番を決める
探索型アクションは主人公がパワーアップしていくことで、行動範囲が広がっていきます。ですので、最初に「主人公のパワーアップ順」を決めます。

・スタート→二段ジャンプ→爆弾でブロック破壊→空中ダッシュ→(省略)→エンディング


次に、全体のボリュームを見ながら上記に「ボス戦」を挟んでいきます。

・スタート→二段ジャンプ→爆弾でブロック破壊→ボス戦1→空中ダッシュ→(省略)→ラスボス→エンディング

最後に、謎解きやパズルなどのイベントシーンを挟んでいきます。

・スタート→二段ジャンプ→二段ジャンプを使った謎解き→爆弾でブロック破壊→パズル→ボス戦1→会話イベント→空中ダッシュ→(省略)→ラスボス→エンディング

こんな感じで、マップに配置する要素を書き出していきます。



(2)全体マップを画面で区切る
探索型アクションのマップは上下左右、360°移動できる広大なマップです。正直、どこから手をつけていいかわからなかったので、とりあえず全体マップをモニターの画面サイズで区切ってみました。
次に、(1)で書き出した要素を、区切ったマップに配置していきます。
最後に、配置した要素を線で結べば、大まかなマップの完成です。この時に注意することは、アイテムは袋小路に、謎解きは通路に設置する…です。




(3)ランドマークを設置する
探索型アクションのマップは、広大で似たような地形が続くので、ランドマークを設置したほうが遊びやすくなります。また、ランドマークのデザインで、そのゲームの世界観を印象付けることもできます。
ちなみにランドマークは「目的地」ではなくて「目的地に行って戻ってくるところ」なので、袋小路ではなく、主人公が何回も通る十字路などに設置します。(全体マップの赤いところが設置ポイント)




(4)謎解きや仕掛けの配置場所
・ヒントを見せてから問題を見せる。

スイッチを押す順番などを、さりげなくマップの背景などに描いておき、プレイヤーがスイッチのところに行ったときに「さっきの壁の落書きがヒントだったんだ!」と気づかせて、ヒントを確認するために戻ってもらうようにします。
設置したヒントを活用して解いてもらうことが大事なので、なんとなく解けてしまうような問題はできるだけ避けるようにします。

・ドアを見せてからカギを入手させる

カギがかかっているドアなどは、最初にドアを見せて「カギが必要」ということをプレイヤーに伝えてから、カギを入手させ、ドアのところまで戻ってもらうようにします。「台座にオーブを3つセットする」などの場合も、1つ目のオーブは台座の近くに配置しておき、残りの2つは台座を見た後のマップで入手できるようにすると、オーブを集める数と目的が明確になります。

この(4)は、どちらもマップを探索してもらうための動機になるので、めんどくさがられない範囲でウロウロしてもらう動線を考えながら配置していきます。



とまあ、だいたいこんな感じで作っています。
もちろんケースバイケースでイレギュラーなパターンもあり、場合によっては、わざとバランスを崩したりもします。他にも、ショートカットやファストトラベル、マップの密度のことなどもあったりするのですが、それはまた次回にでも…!
| ユウラボ | 19:35 | trackbacks(0) |
ドランシア - Drancia - 制作日誌その4
今回は『ドランシア』の成長要素についてです。

『ドランシア』はアーケードライクなゲームなのでゲームオーバーになったら次回はまた最初から。手元に残るのはハイスコアと自分の腕だけ。でもこのご時世、それだけだといろいろ厳しいと思われるので成長要素を入れる事にしました。

よくあるのがステージクリア後にショップが出てきて強い武器などのアイテムを買うパターン。これの欠点は最適解があって上手い人ほど毎回同じパターンで成長していくということ。パターンにはめてハイスコアを目指すのならこっちの方が良いのですが『ドランシア』では毎回何かしらの変化を入れたかったのでこのショップ方式は却下です。

で、辿り着いたのが『パロディウス』のパワーアップ方式。最終的な強さは決まっているけど、そこにいたるまでの過程は運に左右されつつもある程度は戦略が立てられるという(実際はともかく)言葉にすると非常に素晴らしいシステムです。

それをどうやってRPGに落とし込むかを数日考えて思いついたのが今回の『ランダムに生成されるスキルツリー』です。各スキルの上限はキャラによって決まっているのですが、スキルの配置や経路はプレイ毎にランダムで決定。つまり同じキャラでも育成方針が毎回微妙に変わるという、運と戦略がいい感じのバランスで混ざり合った実にアーケードライクにマッチした理想の成長システムに・・・なっている・・・はず・・・たぶん。

▼ソードマンの最終パラメータ


▼最終パラメータを元にランダムでスキルツリーを生成


▼毎回違った成長パターン


スキルの中には『その場でHP回復』とかもあるので、実際に遊んでみるとHP満タンだけど武器スキルを取るために『その場でHP回復』を無駄に取得みたいなシチュエーションがあったり、逆にHP回復を残しておきたいがために武器スキルが取れないなど、けっこう楽しい感じになっています。そして、なんと言ってもキャラごとにスキルツリーを考えなくていいので、開発者には非常に優しい仕様だったりもします。
| ユウラボ | 13:35 | trackbacks(0) |
ドランシア - Drancia - 制作日誌その3
PC版『ドランシア』のドット絵を一通り修正して、次に取り組んだのは画面のレイアウト。UIなどのデザインはもちろんなのですが、何より先に決めないといけないのが縦画面にするか横画面にするかです。

▼縦画面の場合

・レイアウトを気にせずゲーム中にバナー広告を表示させられる。
・タイトル画面周りなどは今までのアプリの素材が使い回せる。
・天地が広くなるので空中戦が熱くなる(かも)。

ただ、致命的に操作性が悪い!

▼横画面の場合

・レイアウト的にバナー広告が貼りづらい(そして収益が下がる)。
・タイトル画面周りなどは今までのアプリの素材が使えない。

だが、決定的に操作性が良い!

まあ、どう考えても横画面の方がゲームとしての見栄えは良いんですよね。あとPC版『ドランシア』は横長固定画面が特徴の1つだったので今回は横画面でいくことにしました。さて、そうと決まればUIをサクサクと作成。この手のゲームは海外産の物が多く、ほとんどのゲームが画面中英語だらけなので『ドランシア』ではできるだけ日本語を使うことにしました。元になったPC版『ドランシア』もカタカナを多用していますので。

▼PC版は操作説明をあえてカタカナに


▼スマホ版ではプレイヤーセレクト画面に英語無し!


おかげでかなり日本人に馴染みやすい雰囲気になったかと思います(もちろん英語に切り替える事もできます)。
| ユウラボ | 13:04 | trackbacks(0) |
ドランシア - Drancia - 制作日誌その2
ドランシアをスマホに移植しよう!と思って最初にやったことは主人公のドット絵の描き直し。PC版『ドランシア』は2008年制作ということで、今からざっと6年前。6年もあればドットの絵柄も変わります。ということでこんな感じに。



頭が大きくなりましたね。移植の検証は去年からやっていたので2013年になってます。で、今現在僕のPCの中に残っているドット絵を年代順に見てみると…。



PC版『ドランシア』はサイドビューなので正面のドット絵が無く、そのため他と微妙に描き方が違いますが、どうやら2007年にいろいろ迷走して2008年に今の絵柄に辿り着いたみたいです。実はこの頭が大きい絵柄はベビースキーマを取り入れて完成させました。ベビースキーマとは「なぜ赤ちゃんはかわいく見えるのか」を心理学的に分析した物で、ざっくり説明すると以下のような感じらしいです。

・体に対して頭の割合が大きい。
・目、鼻、口が下の方にある。
・上記を満たしていると本能的にかわいく見える。

それプラス、目と目を離すというのもポイントで、とにかくかわいく見えるドット絵を目指して改良。頭が大きい利点は、髪型でキャラを描き分けたり、目や口で表情を作ったりすることができること。そのかわり、体が小さいので服装でキャラを描き分けることは最初から放棄。黒でキャラを縁取っているのは背景に馴染んでしまわないようにするため。ドット絵は使い回す事を前提に描いているので、どんな背景でも使える汎用性は必須。色に関しては昔はくすんだ色を多用していたのですが、最近ではファミコンのパレットをベースに彩度を高めに設定することでレトロさとポップさを確保。モットーは昔から変わらず「ファミコン以上スーファミ未満」。

そんな感じで背景のグラフィックも今のタッチで描き直し。



全体的に彩度を上げて、空にグラデを入れる事で空気感を出しました。ちなみに空気遠近法という言葉はヴァーチャルハイドライドで知りました。(サタマガか何かにメイキングの記事が載ってたと記憶)
でもって、PC版『ドランシア』は元々ブログのヘッダーに設置するためのゲームだったので画面が異様に横長になっていたのですが、移植するにあたって画面サイズに特に制約が無いので天地をできるかぎり広くしました。その方が面白くなるのは明白ですし。『Slayin』がなぜ律儀に『ドランシア』の画面サイズを守っているのかは謎です。

さて、リリース前にもかかわらず『ドランシア』のことを記事にしてくれたメディア様がおられます。ありがとうございます、ありがとうございます!

■ファミ通App
『ピクセルルーム』のつぎは? スキップモアの隠し球『ドランシア』に迫る

■ゲームキャスト
あの名作アクション『Slayin』の元となったゲーム、『ドランシア』のスマホ版開発中。
| ユウラボ | 14:53 | trackbacks(0) |
ドランシア - Drancia - 制作日誌その1
どうも!『Slayin』に Very Special Thanks としてクレジットされている SKIPMORE です!



『Slayin』との出会いは2013年4月5日。

--------
シンプルなアクション RPG? 的なゲーム。面白い!ちゃんと作り込まれてるしなー。あと、おじさんの世代としてはこういう体当たりで攻撃系の剣&魔法的なゲームには無条件で反応してしまいます。
-------

っていうツイートを見かけ、早速ダウンロードして遊んでみたら、あれ?これと似たようなゲームどこかで見た事があるな・・・。

▼2013年にFDGからリリースされた『Slayin』


▼2008年に僕が初めてPC専用として作ったFlashゲーム『ドランシア・サバイバル』


んんー?

主な違いはコンボシステムがあるかないかぐらいで、だいたい一緒。「『Slayin』にはボス戦もあるしステージも沢山あるぞ!」っていう人がいるかもしれませんが、PC版と同じ2008年にガラケーでリリースした『ドランシア』には4つのステージとラスボスとのバトルがあったりします。

▼ガラケー版『ドランシア』の説明ページより。


で、いろいろ調べてみると『Slayin』は『ドランシア』のオマージュだそうで、下記のインタビュー記事はもとより FDG も公式ツイッターで認めています。

『Slayin』の作者のインタビュー記事
Schreiber started work on Slayin a year ago, basing it off a game called Drancia by Japanese developer Skipmore.

■FDG Entertainment の公式ツイッター


実は以前、スキップモアのアプリの英訳をお願いしている人から『ドランシア』をオマージュしたゲームがいくつかあると聞いたことがあったので、今さらながらざっくりと調べてみました。


1.『Jurapix』


見たまんまですね!


2.『Guacasabi』


見たまんまですね!


3.『Flappy Bird』の作者、Dongさんのツイートにあった画像。


Dongさんは僕のゲームをオマージュした物をけっこう作っているのですが、この画像は僕が2010年に『プチぴこゲームス』というガラケーのサービスで配信していた『うさもぐ〜る』の背景をそのままコピペして使っていますね。

▼左が『うさもぐ〜る』、右がDongさんの画像。背景のドット絵が完全に一致。


ふー、どうしたもんでしょうか。

※画像と本文は一切関係ありません。
© 2014 Ninebonz


他にも『ドランシア』っぽいゲームはいくつかあるのですが、ここでそれらをひたすら紹介するのもアレなんで、この辺でそろそろ本題に移りますと、チキンな僕はスレインを作った Pixel Licker さんに去年「Very Special Thanks to Skipmore ってどういうことだこのヤロー!僕がスマホでドランシア出してもFDGから圧力はかからないですか?(´・ω・`)」的なメールを出しました。

で、返事がこれ。

--------
I hope we can be friends and exchange ideas in the future. I promise to tell you if I am "inspired" by your games. ;) Also, FDG will not be mad about Drancia on iOS. :)
--------

訳:「iOSでドランシアを出してもFDGは怒らないよ」

じゃあ、出しますね!









寒くならないうちにリリースできるようがんばります!
| ユウラボ | 13:55 | trackbacks(0) |
Pixel Rooms 2 - room escape game - ピクセルルーム2


4月の中旬にリリースする予定だったのですが、
5月の上旬リリースになりそうです。

できればGWまでにリリースしたかったのですが、
そこはAppleさんの審査時間次第ということで。

そんなわけで、もうちょっとだけお待ち下さい。
| ユウラボ | 12:37 | trackbacks(0) |
アラスジクエスト(開発中)


なかなか作るタイミングが無かったスマホ版アラスジクエストですが、
今年こそリリースします。

開発状況は10%といったところですが、
5月ぐらいから一気にスピードアップして、
夏ぐらいにリリースする予定です。

開発状況はこのblogで少しずつ公開していきますので、
興味のある人はたまーに見に来ていただければと。

Flash版はこちら
| ユウラボ | 11:20 | trackbacks(0) |
ゲームのルールを考える
ゲームのルールを考えるとき大きく分けて3つのパターンあります。

1.既存のルールを使う
仕分けゲームそのまんまの『ウニまりも』や、
物理積みゲーの『プリズンタワー』かがそれにあたります。
ルールが確立されているのでモチーフやシチュエーション次第です。

2.既存のルールを組み合わせて使う
リバーシとシューティングを組み合わせた『リバーシュ』とかがそれで、
各ルールが完成されているため、
組み合わせさえ間違えなければ(面白いかどうかは別として)ゲームとして機能します。

3.新しいルールを考える
とりあえず入力装置を見ながら考えます。



というわけで、今作っている『クレイジースタンプ』というゲームは、
スマホの「曖昧で不正確なタッチ座標」をコアにしてみました。
作っている本人は自分が遊びたい物を作っているので楽しいのですが、
たぶんいろいろ感覚がマヒしてます。
| ユウラボ | 14:38 | trackbacks(0) |
リバーシュのボツ素材を公開!
■初期イメージ

ゼ○ウスの敵がリバーシのコマだったら…というイメージで描いてみました。
ファミコンロッキーの「ゼ○ウス魔の二千機攻撃」ってやつです。
盤面のコマが処理されている時の挙動は
クォ○スみたいな感じでいけばなんとかなるかなと想像しつつ、
実際に落ちものパズルとして機能するかどうかは
けっこう不安な感じで開発をスタートしました。


■赤いコマ

「消えすぎたらどうしよう」という懸念から、
「隣接したコマが消えると一緒に消える赤いコマ」を作ってみました。
実際は白黒2色だけでもなかなか消えなかったのでこの仕様はボツに。


■7ライン時代

リリース版の盤面は5ラインですが開発初期は7ラインでした。
しかし、7ラインだと盤面全体が把握できず、
知らないあいだにゲームオーバーになってしまうことが多かったのでボツ。


■スコアの背景

スコアの背景に赤いオビを敷いていたのですが、
次に出て来るコマが見にくいということでボツ。
フォントも小さくして可視性を高めました。


■ステージ切り替え

リリース版では15ステージ毎に背景がジワッと切り替わりますが、
最初はスク○ンブルフォーメーションのように
雲海でステージを区切って切り替える予定でした。
いろいろ面倒な事が起きそうだったのでボツ。


■ボツ背景

左:ス○ーフォース風ステージ。スッキリしすぎててボツ。
右:レイ○ック2風ステージ。コマが見にくくてボツ。


■オペレーターさん

表情が細かすぎてあまり違いがわからなかったのでボツ。
四角い枠に女の子の顔と言えばMSX版ガ○フォースですね。


■幻のボス戦

Flashで動きとかを作ってみたのですが、完全に蛇足だったのでボツ。
テトリスの途中でボス戦とかあったら嫌ですもん。


iOSとAndroidで遊べます。



リバーシュ(REVERSHOOTER)
| ユウラボ | 16:20 | trackbacks(0) |
シューティング × ???
↓もうすぐ完成します。



↓ゲーム画面はこんな感じ。



ボクセルはタイトル画面だけで、中身は完全2Dです。
実写と8ビットテイストのドット絵は相性が良くて、
ガラケー時代にも『スケボーパラダイス』っていうゲームを
作ったときにやっていたのですが、
解像度か高いiPhoneのRetinaディスプレイで作ったら、
想像以上に説得力のある画になりました。

ちなみにこのゲーム、シューティングではありません。
| ユウラボ | 15:30 | trackbacks(0) |

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